子供のわきがを皮膚科で診療、手術で改善

子供のわきがを皮膚科で診療、手術で改善

子供が学校でいじめられていた本当の原因は?

小学校の低学年までは、とても元気で活発な子供でした。ご近所に幼なじみも多く、暗くなるまでみんなで遊んでいたりしたものです。ところが、5年生になったころからでしょうか?子供がひとりぼっちで下校することが多くなり、帰宅後も外で遊ばなくなったのです。「遊びに行かないの?」と尋ねても、ちっとも出かける気配はありません。そのうち、寝起きが悪くなり、「今日は頭が痛い」とか「お腹が痛い」などと理由をつけて休みたがるようになったのです。さすがに、これはおかしいと思い、子供を問いただすと、学校でいじめにあっているというのです。いつからなのかと聞くと、学校から行った夏のキャンプあたりからだとか。

私は、「キャンプで何か問題が起きたのかな?」と思いました。子供ですので、些細なことでケンカしたり、絶交したりということはあるので、さほど気にも留めていなかったのです。子供の体に殴られたような形跡もなく、暴力は振るわれていないようでした。しかし、日に日に登校拒否が酷くなり、ついには1週間に2日しか学校に行けないようになりました。そこで、さすがに心配になり、学校の先生に電話していじめについて探ってくれないかとお願いしたのです。すると、しばらくして「体臭がきついから、みんなが避けているようだ」と連絡がきました。どうやら、先生はひとりひとりに話を聞いてくれたらしく、みんなが口を揃えてうちの子供が臭くて、近くにいたくないと言ったそうです。

それを聞いてハッとしました。というのは、私が過去にわきがで悩んでいた時期があったからです。私は大学生でわきが手術をして、その後何も問題なく過ごしていたのですっかり忘れていたのです。しかし、わきがは遺伝すると聞きますし、どうも子供にもこの体質がうつってしまったいたようです。それにしても、「小学生程度で臭くなるもの?」という疑問も湧き、もしかすると、全然違う病気のせいかもしれないという不安から、病院で診療を受けることにしました。皮膚科では、アポクリン汗腺の数を調べてもらいました。すると、やはり普通の人よりも数が多いということが判明したのです。

でも、「こんな低年齢でわきがですか?」と心に合った疑問をぶつけてみました。すると、医師は最近の食の欧米化のせいで、わきがの発症が低年齢化していると説明されました。正直、落胆しましたが、いじめの原因がはっきりしたので少しほっとした部分もありました。私自身がわきがで最悪の青春時代を過ごしましたので、その苦しみは痛いほど分かります。周りが避けたくなるほどの悪臭でもあるので、いじめというか、仲間外れにされてしまうのも仕方がないという思いもありました。

しかし、同時に、経験者であるから改善する方法もいろいろと知っていたので、子供のために私の知識を精一杯役立てようと思ったのです。年齢的に、子供は手術するには若すぎると思いましたし、とにかく母親の自分にできることを全部してあげようと考えたのです。それから、私と子供のわきがとの戦いが始まりました。

 

子供のために自宅でわきが対策を!

私の中高時代には、今のように高性能な肌着や制汗剤はありませんでした。わきの下が臭いという私に、母はアルコールやミョウバン、酢でわきの下を拭けばいいと言いました。ご存じの通り、どれも殺菌や消臭作用がある物質です。でも、一瞬べたつきはなくなるものの、すぐに異臭が漂うようになりました。アルコール独特な匂いとわきがが混ざると、妙な臭いを発症します。酢の方はもっと最悪でした。
でも、現在はデオドラント効果の高い制汗剤がたくさん出ているので、まずはそれを試しました。下着も天然素材のものを身に着けさせるようにしました。あとは、食事も野菜中心に切り替えることにしたのです。

子供は唐揚げやとんかつが大好物でしたが、肉類や揚げ物はわきがを悪化させると言い聞かせ、それ以外のもので満腹になるように工夫しました。不思議なもので、最初はお肉を恋しがっていたのですが、半年もするころには野菜で十分満足するようになってくれました。それから、お風呂に長く入るようにさまざまな工夫もしたのです。濡れても平気なおもちゃをおくことで、遊びながら長く湯船につかるようにもなりました。そのお陰か、小学校と中学ではいじめが収まり、友達とまた遊ぶようになっていました。

ところが、高校に入ってから、再び悪臭が漂うようになったのです。健康的な生活をし、しっかり対策も行っているのになぜ?という気持ちでした。そこで、また診療を受けたのですが、第二次性徴に伴い、アポクリン汗腺が発達し活発に分泌液が出だしたのが原因だと言われました。もともとアポクリン汗腺の多い子供ですし、高校生になってエネルギッシュに動くようにもなっていましたので汗の量が増えたのでしょう。腋毛はきちんと処理させていましたが、それでも雑菌がたまっていたようです。診療の中で、医師が「そろそろ手術をしてもよいかもしれませんね」とおっしゃいました。私としても賛成でしたので、早速お願いすることにしました。

方法は、わきの下の皮をめくり、実際に目で確認しながらアポクリン汗腺を除去するというものです。メスをいれるとうのは子供にとって恐怖だったようですが、一番確実な方法だからと納得してもらいました。手術は医師の判断で保険適用とされました。中には、保険がきかない場合もあるので、本当に費用の面では助かりました。手術は日帰りで終わりましたが、1週間くらいわきの下を固定せねばなりませんでした。少々痒みを感じることがあったようですが、無事に傷口は閉じ、手術は成功したようです。小学校からのとても長いわきがとの闘いでしたが、一応この手術で幕を閉じることになりました。

子供も、ようやくわきの下を気にすることなく好きなファッションができることを喜んでいます。経験したことのない人は、「たかが、わきが程度で」と思ってしまうかもしれませんが、臭いというのは、本当につらくいじめの原因にもなるものです。放置すると、精神的に参ってしまうこともあるでしょう。子供に寄り添い、一緒になって乗り越えられてよかったと思っています。